焼酎造り

麹室

麹室

①麹

 麹はデンプンを糖へ変える糖化酵素を生み出す焼酎造りにとって重要な役割を果たします。蒸米(蒸麦)に麹菌を散布し、温度や湿度をコントロールしながら約40時間前後かけて麹菌を繁殖させます。焼酎造りには黒麹菌と白麹菌を使うことが一般的ですが、日本酒用の黄麹菌を使われることもあります。

一次もろみ

一次もろみ

②酒母

 麹に仕込み水と酵母を加え発酵させ、酵母を多量に増やす工程を一次もろみ造り(酒母造り)といいます。一次もろみの発酵は約25度~30度の温度で約6日間かけて行います。

芋洗い機

芋洗い機

③洗う

 畑から収穫された芋を痛まないよう丁寧に土を洗い落とします。

芋の選別

芋の選別

④選ぶ

 洗った芋を一つ一つ手に取って確認する。芋はデリケートな食材。焼酎の味と香りを守り抜くため、五感をフル稼動で傷んだ部分を見つけ取り除きます。大きすぎる芋もこの工程で小さくカットします。

芋蒸し器

芋蒸し器

⑤芋蒸し

 焼酎用の芋は大小さまざまです。芯までしっかり蒸すこと、柔らかすぎない蒸しが大切です。甘い香りを蔵いっぱいに広げながら約1時間蒸された後、細かく砕かれます。

発酵室

二次もろみ

⑥二次もろみ

 一次もろみに主原料と水を加えて健やかに発酵させます。一日数回、我が子の成長を支えるかのように気持ちを込めてかい入れを行います。

蒸留器

蒸留機

⑦蒸留

 本格焼酎では単式蒸留機を用い蒸留します。発酵が終わった二次もろみを、単式蒸留機の中で加熱し、気化した気体を冷やして原酒を得ます。単式蒸留機を使って、常圧蒸留と減圧蒸留することで全くタイプの異なる焼酎を造り出すことができます。

貯蔵タンク

貯蔵タンク

⑧貯蔵

 原酒特有の味の荒々しさを鎮めるため、ホーロータンクで静かに寝かせる。数ヶ月で巣立つ焼酎もあれば、数年眠り続けて旅立つ焼酎もあります。